「小児看護学実習で学んだこと」レポートに書くべき7つのこと

看護学生向け 実習対策

「小児看護学実習の学びレポートって何を書けばいいの?」「バイトしたいのに時間がない」小児実習を終えたばかりの看護学生の方、このようなお悩みを抱えていませんか?実習での疲れが残っているなかで学びレポートをまとめるのは、負担が大きいでしょう。

この記事では、小児看護学実習の学びレポートに書くべき7つのことについて解説します。7つの項目に沿って内容を考えれば、文章作成に苦手意識がある方でも効率的にレポート作成ができます

「バイトしたい」「遊びたい」「書き方がわからない」このような理由で時間が確保できない看護学生の方の助けになる内容です。ぜひご覧ください。

小児看護学実習の学びレポートに書くべき7つのこと

小児看護学実習で学んだことをレポートにする際に書くべき7つのことは、以下のとおりです。

  • 導入:実習の目的、病棟と対象児の概要
  • 本題:小児看護の特徴と役割、家族看護の重要性、成長発達に応じた関わり
  • 考察:実習を通して自身が成長した点、今後の課題
  • 結論:実習の学びを整理、今後どのように活かすか

順に解説します。

導入(はじめに):実習の目的・部署の概要・受け持ち患児について

導入部分では「どのような目的で」「どのような場所で」「どのような患児を」担当したのかがわかるようにしましょう。詳しく書くのではなく、簡潔にまとめる程度にとどめます。

ナースもも
ナースもも

学びレポートの文字数は、本題>考察>導入=結論 のボリュームで整えると、バランスがよくなります♪

実習目的は学校から配布された資料などに記載されていますが、一工夫いれることが重要です。そっくりそのまま写すのではなく、自分自身がとくに意識した項目を強調しましょう

本題:小児看護の特徴と役割、家族看護の重要性、成長発達に応じた関わり

この部分は、レポートの肝となる部分です。具体的に解説します。

小児看護の特徴

小児看護の特徴をまとめる際は、実体験とそこから得た学びをセットで書くことが重要です。抽象的な内容では、教員が読んだ時に「何を学んだか」がわからず、レポートの目的を果たせていないと判断されてしまう可能性があります。

レポートに書きやすいテーマの例は以下のとおりです。

バイタルサイン測定

日常生活援助(清拭、陰部洗浄など)

プレパレーション

処置・検査・手術

遊び

実習を振り返り、レポートで取り扱いやすいテーマを考えてみてください。今回は、具体例を2つご紹介します。

例①乳児の発熱

乳児では、発熱前に哺乳量の低下や機嫌の悪化といったサインが見られていた。このため、バイタルサインの変化だけでなく、日常生活のなかのささいな変化にも注意を払う必要があると学んだ

例②学童期の不安

学童後期の受け持ち患児は、入院生活が数ヶ月にも及んでいた。いつも笑顔で過ごしていたが、学生や母親がいないときに、看護師の前で泣いていたそうだ。目先のことや観察で精いっぱいになってしまったが、思春期のこどもが感じやすい不安や寂しさを理解して関わることや、精神的なケアが重要であることを学んだ

実際の経験を具体的に書くと、学びが明確に伝わりやすくなります

家族看護の重要性

小児看護では、子どもだけでなくその家族へのケアも重要です。保護者の不安の軽減が、結果としてこどもの安心につながります。「こどもは保護者の不安を敏感に感じ取るため、看護師が家族へ適切な説明をすることが重要だと感じた」といったように、家族看護の重要性について具体的な事例を交えて書きましょう。

例①川崎病患児の家族

川崎病で入院している患児の母親が「いつまで高熱が続くのか」「心臓に後遺症が残るのか」といった強い不安を抱えていた。看護師が病気の経過を分かりやすく説明し、回復期にはどのようなフォローが必要か具体的に伝えることで、母親の表情が和らいだ。患児だけでなく家族の言動にも注意することで、気持ちに寄り添った説明やケアを提供し、不安を軽減させることの重要性を実感した

例②先天性心疾患患児の家族

患児の父母は、姑息術を終え在宅酸素療法を必要とした状態での退院について「自宅でのケアに不安がある」「急変時にどう対応すればよいか」と不安を抱いていた。それを受け看護師と医師が在宅酸素療法の方法や緊急時の連絡先を詳細に説明していたところ、笑顔で退院できた。母親から「安心して退院できます」との声も聞かれた。この事例から、こどもや家族が何を不安に思っているのかを具体的にピックアップし、その一つひとつをクリアしていく関わりが重要なのだと学んだ

成長発達に応じた関わり方の工夫

成長や発達段階に合わせた関わり方の工夫も、小児看護学実習の大きな目的のひとつです。声かけや遊びで工夫したことと患児の反応について書き、得た学びを整理しましょう。「できた」ことだけでなく、「うまくいかなかったこと」をテーマとしても、学びが深まります。

例①川崎病患児(5歳)

点滴や検査を怖がり拒否することや激しく泣くことが多かったため、医療行為の前にお気に入りのぬいぐるみを使って説明を行った。「注射をすると早く元気になるよ」と伝えることで、安心が得られたのか、泣かずに安全に処置を受けられていた。5歳児という年齢と発達に沿ったプレパレーションができたのだと感じた

例②先天性心疾患(1歳)

バイタルサイン測定の際に泣いてしまうことが多かった。啼泣により循環動態に影響が及ぶ可能性があるため、母に抱っこをしてもらい、好きなおもちゃを見せながらバイタルサインを測ることにした。その結果、患児はバイタルサイン測定に慣れた様子が見られた。ストレスを軽減する工夫が行えた

考察(気づきと課題):実習を通して成長した点・今後の課題

このパートでは、実習を通して自分自身が成長できた点と、今後の課題について書きます。
「本題」で書いた内容から見えてきた「成長点」と「課題」についてまとめてみましょう。

例①川崎病患児

実習の最初は患児との接し方に不安があったが、遊びを取り入れたり、声かけを意識することで、患児との距離を縮めることができた。患児が点滴や内服をを嫌がった際、好きなキャラクターの頑張りシールを用意し「頑張ったらこのシールを貼れるよ」と励ましたことで、少しずつ協力的になった。患児は今では毎日のシール貼りを楽しみにしている。この経験は大きな学びとなり、今後の看護にも活かしていきたい

例②先天性心疾患患児

また、先天性心疾患の患児のバイタルサインの測定では、泣いたり動いたりすることで測定が難しい場面が多かった。そのため、落ち着いたタイミングを見計らうことや、抱っこしながら測定するなどの工夫が必要であると感じた。このように、子どもの状態や年齢に応じて適切な関わり方を考えることが重要であると学んだ。

今後の課題としては、バイタルサインの異常を早期に察知し、適切な判断ができるようになることが挙げられる。特に、小児は急変が早いため、呼吸状態や顔色の変化に敏感になることが求められる。また、家族への説明の際に、専門用語を使わず、分かりやすい言葉で伝えられるようにすることも課題の一つである。今後は、症例ごとの看護についてより深く学び、実践に活かせるようにしていきたい

結論(まとめ):実習での学びを整理・今後の活かし方について

「まとめ」部分では、実習を通して得た学びを簡潔に整理し、今後の看護にどのように活かすかを簡潔に示すことが重要なポイントです。

以下の4つを意識してまとめてみてください。

  • 実習の総括
  • 学びのなかでとくに印象的であったことを強調する
  • 今後の課題や目標を示す
  • しめくくりの一文で結論を明確に述べる

例 川崎病患児

最初は患児との関わり方に戸惑ったが、実習を通じて遊びや安心感を与える工夫を学び、子どもとの信頼関係を築くことができた。今後は、バイタルサイン測定の技術と異常に対する判断力を高め、急変時の対応力を身につけることを目標としたい。また、家族とのコミュニケーション能力を向上させ、安心できる看護を提供できるようにしたい。本実習で得た知識と経験を活かし、今後の学習や実践の場でさらにスキルを磨いていきたいと考えている

まとめ

この記事では、小児看護学実習の学びレポートの書き方について解説しました。ただ単に事実を羅列するのではなく、自分がどのように考え、何を学んだのかを明確にすることが大切です。実習での経験を振り返り、具体的なエピソードを交えながら、どのように成長したのかを示しましょう。

  • 実体験+その体験から得た学びをセットで書く
  • 実体験は具体的に書く
  • 簡潔にするところはとことん簡潔にし重要な箇所がわかるようにする
  • 小児看護の特徴について触れる
  • 家族看護の重要性について触れる

今回ご紹介したステップに沿ってレポートを作成し、読み手に対し「どのような実習であったか」が伝わるようにまとめましょう。

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